コンテンツファーストなデザイン設計とは?を考えてみる

今回は前回の予定通り、コンテンツの重要性について話したいと思います。まず一重にコンテンツといっても様々なものがあります。発信する会社の業態によってコンテンツの中身は大きく変わります。それでは、一つ一つ紐解いてみましょう。

 

コンテンツファーストとは

最初に言っておきますが、僕はデザインをないがしろにして良いと言っている訳ではありません。仮にも私はデザイナーです、そんなことを言ってしまったら仕事がありません・笑 Webサイトに関する「見た目のデザイン」よりももっと優先すべきこと、すなわち「このWebサイトは何のために、何をどうやってゴールさせるのか」が、あるので、その中に「コンテンツ」という重要な要素があるから、そこを理解して欲しいということです。

さて、前置きが長くなりましたがコンテンツファーストとは何か?通常、今までのWebサイト作成はワイヤーフレームと呼ばれる「レイアウトを先に作る」という、いわゆる「デザイン先行型」でした。枠組みを作り、そこにどんなコンテンツを割り振っていくかという、見た目から入るやり方です。

しかし、コンテンツファーストなサイト作成は、どんなコンテンツが必要か?ということから始まります。そのためには、どんな人にどんな情報を見てもらい、どうやって問い合わせや購入に繋げていくのか?という動線作りから始まります。なんとなく違いは理解できたでしょうか?

 

ペルソナモデルの設計

例えば、あなたの事業が機械の製造販売だとします。今までは営業部が新規開拓を担い、飛び込み営業や、紹介、接待などによって開拓してきた大切なお客様を軸に販売をしてきたとします。今回、遠方の客などを新規開拓するため、今まで使うことのなかったITの力で地域を広げた新規顧客の開拓を試みるため、Webサイトでの問い合わせを増やすという目標を立てます。(ちなみにWebサイトを作る目的理由を「KGI」と呼び、それに対する具体的な目標設定を「KPI」と呼びます。)

と、ここまで書いておいて、実は機械製造の仕事に携わったことがありません。なので、想像で書いていきますが、自分が新規の客になるつもりで書いていきます。

まず、僕自身がどんな立場の人間であるか?それをターゲットとして設定してみましょう。

・四十代、男性の僕。この業界に転職して日が浅い。
・上司から新しい生産ラインに使う機械をリサーチしろとの命令を受けた。
・研修で機械のことはだいたい理解ができている。
・実際に生産が始まったときに、トラブルが起こるのだけは避けたい。
・なぜその会社なのか?という理由が上司を納得させられる説得力を持った会社である必要である。

そこで、僕が最初に考えるのは堅実な実績を持ち、サポートがしっかりとしている会社を探すでしょう。理由は機械の性能やサポートの有無によって今後起こりうるリスクを回避するためです。値段はあとで調整するとしてまずは堅実な会社を探すことにする。と、まぁ、無難な線で考えてみましょう。

さぁ、このターゲットに有効なコンテンツとはなんでしょう?どんな人に向けて発信する情報なのか。そのターゲットとなる人物像を作り上げることを「ペルソナモデルの設定」と言います。

 

制作フロー

上記の章で、軽く説明をいたしましたが、僕自身を仮のペルソナモデルとして設定いたしました。なので、自分ならどんな情報が知りたいだろうか?ということから仮設を立てています。

では、このペルソナモデルに沿った「コンテンツファースト」なデザイン設計とは何か?どのように進めるのか?実際に考えていきましょう。

 

ファーストビューコンテンツ

まずは、トップページを開いてすぐ、最初に目に飛び込む情報、これを「ファーストビュー」と言いますが、このファーストビューに何の機械を販売しているのかが一目でわかるのが好ましいでしょう。見た目も大事ですが、それよりも「どこ」で「何」をする会社なのかが一目でわかることが大事です。

これは会社の方針が新規の顧客開拓であり、そのようなターゲット、つまり「ペルソナモデル」として設定した客が探しているものは「ここですよ」と一目でわかるようなコンテンツが必要です。初めてホームページに訪れた人が何の会社であるかを迷わず理解してもらうためです。

これで、何をする会社かすぐに判断できるようなコンテンツを作っていきます。

 

その後の流れ

さて、次はどんなコンテンツを持ってきたらよいでしょうか?堅実な会社をアピールするために、大手への導入、多数の取引実績などをアピールするのが効果的ではないでしょうか?

今までに開拓してきたお客さんのところへ実際に自社で製造した機械を導入し、サポートしてきた実績を前面に出していきます。

できるだけ大きな導入実績を表示し、実際の導入数などを数字でアピールすることも大事です。導入先の社名がだせる場合は社名も実名表示して、信頼のおける情報だということもアピール。トップページには代表的な導入実績を表示し、別ページにて実績一覧を作成してもよいかもしれません。このコンテンツで堅実な会社イメージと信頼感を与えることができるでしょう。

次はサポート体制です。電話でのサポートからメールやチャットでのサポートなど、その充実したサポート体制をアピールします。サポート専門の部署を設置、土日でも電話サポートは稼働しているなど、アピールできることがあれば、しっかりとアピールしておきましょう。これで導入後の安心感を与えることができるでしょう。あまりにも長くなりそうであれば、トップページにはアピールできる要点だけを表示し、具体的な説明は「続きを読む」で、別ページにてしっかりと説明してもよいと思います。と、このように全てのコンテンツ例を書いていくと終わらないので、この辺までにしておきます。

このようにターゲット(新規のお客さんになってくれるかもしれない人々)に訴求できるようなコンテンツを、どのような構想の上で設計し、最終的に「問い合わせページ」をクリックしてもらえるような「動線」を作ること、これが「コンテンツファースト」ではないでしょうか。

 

目的はゴールへの動線作り

これを行うことで、デザインを発注者の好みに合わせる必要もなくなり、ペルソナに合わせたデザインの構築という共通認識の元に制作ができます。また、納期の短縮や不必要なデザインの修正・手戻りなども減って余計な金額がかさむことなく、結果的に発注側も得をする指向にあります。

さて、この魅力あるコンテンツでゴールへと導き、結果的にお金を稼ぐ方法として、ブロガー、アフィリエイターといった言葉を聞いたことがあると思います。彼らはこの動線を作るプロと言える(もちろん個人差があります。)でしょう。決して怪しい商売でもなんでもありません。しかし、絶対儲かるという売り文句で、役に立たない情報商材などを売りつけるものもあり、何かと同じ括りで見られがちですが「訴求」と「動線」を作り、最後に商品を買わせたり、広告をクリックさせるということに関して「手法」は同じと言えます。

そして、魅力があるコンテンツを持ったサイトが次に目指すもの、それが「コンテンツデザイン」です。次回はコンテンツデザインについて書いてみようと思います。

 

次回:コンテンツデザインについて